FRP水槽外部劣化防止工事

高層住宅やマンション、その他のビル等の建築物には飲料水を供給するための水槽が設置されています。従来、これらの水槽は鉄筋コンクリート製が大 半でしたが、錆の発生やひび割れによる汚水の浸入など衛生的にも問題があるため、現在ではほとんどFRP製やステンレス製の水槽が使われています。 FRP製の軽くて強く、衛生的である特性が重要視されたものと言えますが、屋上などに設置された水槽は、紫外線や風雨に曝され、FRP製水槽にと っては過酷な条件下にあります。また、過去に設置された水槽の中には、太陽光線を透過し、藻の繁殖がみられるものもあります。 これらの水槽を美しく保ち衛生的に使用するために、適切な維持管理を行うことが必要です。
2.FRP製水槽について
FRPとはプラスチックの中にガラス繊維を入れ補強したもので「ガラス繊維強 化プラスチック」と呼ばれます。軽くて強く、水槽の他にボートや車、住宅部品 などに多く使われています。水槽の場合は円筒型や球形のようなハンドレイ アップにより形成される一体型のものと、プレス形成された四角形のパネルを ボトルで組み立てる組立型があります。一般的に一体型の水槽は小さいもの が多くFRP板も比較的薄く作られています。一方、組立型では大きなものま で製作が可能で大きな強度が比較的容易に得られます。
3.FRP水槽の耐久性
FRPに限らず一般にプラスチックは紫外線や風雨、水分などによって表面か ら劣化し強度がだんだん低下していきます。プラスチックの表面が白っぽくな ったりFRPの表面にガラス繊維が浮いて見えるのはその現れです。しかし、 水槽の外見から強度を把握することはできませんから各種の実験や過去の 実績をもとに寿命が推定されます。現在では設計耐用年数を15年としていま す。つまり強度が低下していっても15年は機能を果たすように設計されてい るわけです。もちろん使用状況や環境によって水槽としての寿命は一様では ありませんから、目安として10年を経過したものについては状況を見て適切 なメンテナンスを行うことが必要です。
4.塗装の効果
1) 耐久性に対する効果
長期間屋外に曝されている水槽では前述のように表面からの劣化が進 行し、表面の汚れや金属部品の錆が生じてきます。これらの水槽へ塗装 すると塗膜は紫外線をカットし水分を遮断する為、FRPの劣化防止に効 果があります。また、美観を確保する意味で大きな効果が得られます。 外部劣化防止工事は、水槽をできるだけ長く美しく保つためには比較的 簡単で効果的な方法と言えます。しかし塗膜もまた劣化しますから定期 的な塗り替えが必要です。
2) 光透過に対する効果
近年になって水槽内の藻類の繁殖が問題となりました。藻そのものには 毒性が無いと言われていますが、水中の塩素を消費するため雑菌の繁 殖が問題となるものです。FRPの厚みが薄い場合や顔料が入っていない 場合は太陽光が透過し藻類増殖の原因となります。研究の結果では水 槽内の照度が100ルクス以下であれば藻類は増殖しないことが解明さ れており昭和61年以降のものについてはすべてこの基準に基づいて製 作されています。しかし、それ以前のものには光浸透率の高いものが多 くあり、これらへ外部塗装を行うことは藻類増殖防止等の衛生面において も非常に大きな効果があります。
                                           

「ハイパネルコート」は水槽の更生としての開発塗料で、既設水槽へ塗布することにより耐用年数、 美観の向上、藻類の増殖防止に効果があります。
1.パネルコートの特長
a)工期が短い
塗料の乾燥時間が短いため工期が大幅に短縮できます。小さな水槽ですと1日の作業で完了します。
b)密着性がよい
エポキシ系専用プライマーを使用し、密着性が優れています。
c)耐候性がよい
上塗り塗料はアクリルウレタン樹脂系で耐候性が優れています。
d)遮断性がよい
FRP水槽への塗装では水槽内への光透過を遮断して、藻類の増殖を防ぎます。
2.用 途
一体型、パネル型水槽を問わず塗装できます。また、金属部も同様に塗装することできます。

1.施工前 2.下地処理中
3.下塗材塗布 4.継目部コーキング処理
5.上塗材1回目塗布 6.上塗材1回目塗布後
7.上塗材2回目塗布 8.施工完了