消防設備のハテナ

自動火災報知設備って何?消防署などへ自動的に連絡されるのですか?

自動火災報知設備(じどうかさいほうちせつび)は、略称で「自火報(じかほう)設備」と呼ばれることもあり、感知器を用いて火災により発生する熱や煙を自動的に検知し、受信機や音響装置(ベル)を鳴動させて建物内に報知することにより、避難と初期消火活動を促す設備です。
したがって、基本的には消防署などへの自動通報はされませんので、あくまで発見者による通報が必要となります。
但し、警備会社や設備会社への自動通報装置を別に設置されている場合は、火災警報の発報と同時に自動通報されますので、警備会社や設備会社が緊急出動を行い、現場確認をする場合もあります。しかしながら、その場合でもやはり現場到着までには時間がかかりますので、火災警報が発報した時点で、その発見者による現場の確認、及び消防署等への通報を行うことが万一の火災時に被害を最小限に留める有効な手段となります。

感知器とはどのようなものですか?

感知器には様々な種類のものがあり、主に火災の熱・煙・炎などを感知し、受信機に信号を送ることで音響装置を鳴動させる働きがあります。
一般的には、熱感知器には一定の温度以上になると発報する『定温式スポット型感知器』と、短時間に温度が上昇した場合に発報する『差動式スポット型感知器』に分類されます。どちらも同じように熱を感知するものですが、台所や脱衣所などは炊事や入浴などにより急激に周囲の温度が上昇する可能性が高いため、一般的には定温式の感知器がまたリビングや居室などは暖房器具などの影響により、一時的に感知器周辺の温度が一定の温度以上になる可能性があるため差動式の感知器が設置されます。
一方、煙感知器はエレベーターシャフトや階段室の最頂部など煙がこもりやすい場所に設置されたり、防火シャッターなどに連動させる場合もあり、それぞれの場所や空間(警戒区域)の使用用途に応じて設置される感知器の種類も異なります。

住戸内に自動火災報知設備の感知器が設置されていませんが、設置するべきでしょうか?

2006年6月1日の消防法改正に伴い、新築住宅の居室や階段などに住宅用火災警報器の設置が義務付けられました。
また、既存住宅でも戸建住宅や自動火災報知設備の設置されていない共同住宅においては2011年5月中(早い自治体では2008年5月中)に設置することが義務付けられました。
なお、既存住宅の設置期限や設置場所につきましては各地域の市町村条例により異なるため各自治体や消防署での確認が必要となります。

自動火災報知設備の感知器と住宅用火災警報器はどう違うの?どちらも熱式と煙式があると聞きましたが・・・。

感知器はあくまで自動火災報知設備の一部であり、感知器で異常をキャッチして受信機に信号を送り、受信機にて音響装置を鳴動させるものであるのに対し、住宅用火災警報器は警報器で異常をキャッチしたら警報器本体からブザー音や音声が鳴動し、火災の発生をその住戸内にいる人に知らせるものです。住宅用火災警報器は基本的にその住戸内にいる人に避難や初期消火を促す設備であり、自動火災報知設備は多くの人に火災の発生を知らせることで避難や初期消火、通報などを連携して行うための設備と考えればわかりやすいかも知れませんね。

住宅用火災警報器は取扱いされていますか?

はい。当社でも取り扱っておりますので、お気軽にご相談ください。

バルサン等の殺虫剤を使用したいが警報器は作動しますか?

感知器や警報器等の種類により、作動する場合があります。感知器の周りをビニール袋で覆うなどし、薬剤が感知器の中に入らな いようにすれば大丈夫です。念のため、管理員さんや近所の方に 一報を入れておく方がいいですね。

ベランダの避難ハッチに荷物を置いていますがよいのでしょうか?

ベランダの避難ハッチは、万一の火災時に玄関側から避難ができない状態になったときに避難ハッチを使って避難をするための非 常に大切な設備です。また、避難ハッチが設置されている居住者の避難だけでなく、隣接する家の人が隔壁(パーテーション)を破って避難してくる場合もありますので、避難ハッチの周りや隔壁の周辺に倉庫や戸棚などを設置すると避難の妨げになりますの で絶対にやめてください。